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2018-02-27

北川善英「日本を君主制国家に変質させる安倍政権?」

政府方針-天皇退位・新天皇即位に伴う「9儀式を国事行為に」。
恐らく、天皇の国事行為を限定列挙した憲法7条の10号「儀式を行うこと」の具体的内容として正当化するのであろう。
しかし、新天皇即位に伴う儀式のうち、「剣璽等承継の儀(神器などの引き継ぎ-皇祖皇宗からの万世一系)」は神話の世界を法の世界に引き込むものであり、「即位後朝見の儀(立法・行政・司法の三権の長などにおことばを述べる)」も、秋篠宮立皇嗣礼のうちの「朝見の儀(新皇嗣が新天皇・皇后にあいさつをする)」も、同様に国民主権・象徴天皇制に反するのではないか。
「朝見の儀」とは、「臣下〈君主に仕える家来〉が参内〈天皇・国王の住む御殿に参上すること〉して、天子〈天命を受けて地上を治める者〉に拝謁〈身分の高い人に会うことをへりくだっていう語〉すること」(すべて『大辞林』による)だから。  うがったみかたをすれば、天皇退位をめぐる安倍政権(とその背後の神社本庁・日本会議など)の対応は、折に触れては日本国憲法の基本三原則に対するリスペクトを表明し、日本国憲法の象徴規定に自己限定しつつも、平和主義を慰霊と悔恨(すべての戦争被害者に対する!)という感情・倫理レベルで支え続けてきたとも言える現天皇・皇后に対する嫌がらせか、いじわるのようにも見える。

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